田中労務経営事務所  業務日誌

埼玉で社会保険労務士をやっています。日々の業務にまつわるあれこれを綴っていきます。

編纂作業

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今期、埼玉県社会保険労務士会で「総合労働相談所・年金相談センター運営委員会」の委員長職を仰せつかっております。

 

tanaka-sr.hatenablog.jp

 

埼玉県社会保険労務士会では、毎週水曜日に一般市民の方、事業主の方から労働相談や年金相談を無料にて承っていて、その運営を司るのがこの委員会の役目です。

 

相談事業は無事、滞りなく進められており、また年3回開催する相談員研修もすでに2回開催することができ、喜ばしい限りなのですが、このほか3つめの重要な仕事として相談事例を編纂してまとめるというものがあります。

現場で相談者の生の声を聴くことができるというのは得難い経験であり、そのエッセンスを一般会員の業務の参考にすべくまとめるというのが目的です。

 

もちろん相談者の方の個人情報、プライバシーには十二分に配慮して、できるだけ相談の流れや思考のエッセンスを簡潔にまとめます。

 

来週、埼玉会事務所で編纂会議を行うのですが、今日やっと自分の受け持ち分を終えることができました。

 

今まとめているのは平成30年度中に受けた相談事例ですが、104件あるので総勢8人の委員で分担しても、担当は結構な数になります。

勉強にもなりますが、なかなかです。

 

流石に2時過ぎまでやっていると疲れるような歳ににもなりました。

一つノルマが終わったのでそろそろ帰宅します。

 

25日の編纂会議は、頑張って1日で全事例をまとめ上げ、気持ちよく終えたいですね。

 

短時間労働者の厚生年金保険適用拡大

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働き方の多様化に伴う被用者保険制度の課題 厚労省保健局2018年12月18日

 

パート従業員など短時間労働者への厚生年金適用拡大に向け検討されてきましたが、政府は「従業員501人以上」から「50人超」に広げる案を軸として調整に入ったようです。

www.nikkei.com

 

短時間労働者に対する適用拡大は平成28年10月から特定適用事業所に対して既に行われており、その後の調査を見ると、政府が企図した一定の成果は出ているようです。

特定適用事業場とは、事業主が同一の適用事業所で、厚生年金保険の被保険者数の合計が1年で6か月以上、500人を超えることが見込まれる各適用事業所のことです。法人番号が同一の事業場の従業員は全て合算の対象となります。

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「一定の」といったのは、この時厚生年金保険に移行した人たちは、3号被保険者よりも1号被保険者が多かったという実態があるからです。

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働き方の多様化に伴う被用者保険制度の課題 厚労省保健局2018年12月18日

 

現在の制度では「第3号被保険者」という被保険者種別があり、保険料が無料となっていることから就業調整をしているパート労働者が多く、特定適用事業所に当たらない事業所ではもちろん、特定適用事業所でも更なる就業調整をして第3号被保険者を維持する方も見受けられました。

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働き方の多様化に伴う被用者保険制度の課題 厚労省保健局2018年12月18日

 

このような実態の中で、政府は「50人超」「20人超」「撤廃」といくつかのパターンを検討してきたようですが、50人超のラインで2020年の通常国会提出を目指しているようです。

 

確かに理屈としては企業規模要件があって加入・非加入が分かれるというのはおかしな話です。実際、厚労省が設置した有識者検討会は、報告書の中で「本来撤廃すべき」とまとめています。

 

それでも企業規模要件を残すのは、現在および将来への影響が大きいからですね。

現在の問題としては、

 ①中小企業の法定福利費負担が過重になる。

 ②協会けんぽ、健保組合の財政が悪化する。

ということが考えられます。

将来の懸念としては、

 ①年金給付が増え、持続可能な安定運営に影を落とす。

という懸念があります。

 

現在の保険料水準でも、中小企業にとっては折半負担がかなり重く経営を圧迫しています。良くも悪くも中小企業では「社会保険料がかからない労働力」「雇用調整弁としての労働力」としてパートタイム労働者をとらえているのが現状で、ただ単に法を変えて加入させろというだけでは日本経済に大きな支障が生じるかもしれません。

 

また、協会けんぽ等の財政悪化はどう調整するのか。

 

 

現在の仕組みでは厚生年金と健康保険は一体なので、厚生年金に加入すれば健康保険にも加入します。

結果、次の3つの流れが生じます。

 ①国民健康保険   ⇒ 健康保険

 ②健康保険被扶養者 ⇒ 健康保険

 ③国民健康保険   ⇒ 健康保険被扶養者

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働き方の多様化に伴う被用者保険制度の課題 厚労省保健局2018年12月18日

 

前に見たように、適用拡大により新たに被保険者となる層は、低所得者層が多いですから当然保険料は低額になります。

また、国保被保険者だった新たに被保険者となった人の被扶養者に移動してくる分については現状の制度では保険料がかかりません。

でも、こういった人々が医療サービスを受けるとその費用は変わらないのです。

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日本経済新聞

 

この推計のように協会けんぽが30億円の赤字を保険料にそっくり転嫁するということになれば、中小企業の負担は更に重くなります。

 

国民の老後の安定を図るのは大切なことですし、働き方改革で多様な働き方を受け入れる社会を確立するには社会保障の充実は避けて通れないことも理解します。

 

でも、無い袖は振れないのですし、社会保障拡充で経済崩壊となれば本末転倒の結果ともなります。

 

しっかりと検討してスキのない制度改正をしていただきたいですし、我々国民はその選択をきちんとし、そして結果を受け止めなければなりません。

 

社会保障の分野で社会保険労務士が何をできるのか。

よく勉強し、情報を収集して専門家としての的確な知見を醸成しなければならないと思いました。

 

第51回社会保険労務士試験合格発表

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11月8日(金)に第51回社会保険労務士試験の合格発表がありました。

www.sharosi-siken.or.jp

 

今年は受験申込者数49,570人のうち77.5%にあたる38,428人が受験し、2,525人の合格者で合格率6.6%という結果でした。

合格された方、惜しくも不合格となった方、悲喜交々かと思いますがお疲れさまでした。

今年の最年少合格者は20歳、最高齢は75歳ということで、男性が64.3%、女性が35.7%

昨年の合格率が6.3%(合格者数2,413人)でしたから、すこーし合格率は上がりましたね。

 

自分も関係した埼玉県試験会場は1,724人の受験申込数に対して1,350人が受験(受験率78.3%)、合格者数は73人合格率5.4%ということだったので、全国平均よりもかなり低い結果となりました。

5.4%ということだと、70人の試験室で3人の合格者数となりますね。

社会保険労務士も、なかなか受かりにくい資格になってきたものです。

 

合格基準は、選択式試験が 26点/40点、択一式試験が 43点/70点となったようです。

これだけ見ると7割の正解率で合格できそうに思えますけど、科目数が多いうえに各科目で6割取らないといけないので大変ですね。

 

 

過去7年の合格率を見てみると、7.0%5.4%9.3%2.6%4.4%6.8%6.3%という感じです。

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平成27年度試験の2.6%が目を引きますが、ここ2年で6%台に落ち着いてきた感があります。

平成27年度のときも試験会場へ行ってましたが、あの時の合格発表には有資格者である僕たちの間でも衝撃が走ったのを覚えています。

 

社会保険労務士制度も今年で51年目、まだまだこれからの資格・仕事です。

優秀な人たちに合格・入会していただき、社会保険労務士制度の発展に向けて、一緒に力を尽くしていきたいですね。

埼玉県社会保険労務士会への入会をお待ちしております。

 

花植え

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最近仕事や会務にバタバタしていて、全くブログの更新ができませんでした。

11月になっても状況はあまり変わらないのですが、今年もあと2か月を切り、あらためて頑張らなければと決意しているところです。

 

さて、今日はロータリークラブの例会振り替えで、新狭山で行っている川越狭山工業団地内の花植え活動をやってきました。

工業団地内を通る西武線の線路沿いに、草取りと清掃をしながらパンジーを植えていくというものです。

当日は工業団地に居を構える、本田技研工業埼玉製作所やキッコーマン、ロッテ、新狭山グランドボウルなど企業の社員や我が新狭山ロータリークラブ、その他各所から人が集まり、総勢150人を超える数が集まりました。

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狭山市小谷野市長も朝からいらっしゃり、お言葉をいただきました。

 

1.5キロ弱を総がかりでパンジーを植えていきます。

流石は150人、1時間ほどで作業が終わりました。

 

その後は慰労しあいながら解散。

なんだかんだでオジサンたちは頑張ってます。

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参加者には協賛各社から協賛品が配られ、帰ってから袋の中を開けてみると思った以上にたくさん入っていました。

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特に、「赤の緑茶」はレアものです。

爽香杏仁ってどんな味がするのかな?豆乳飲料なんですけどね。

 

 

久しぶりの徹夜

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ただ今、久しぶりに徹夜中。

いやあ、キツイデスネ。

 

コーヒー飲みすぎで胃も痛い( ;∀;)

 

いまちょうど、オアシスの Don't Look Back In Anger が流れています。

 

この曲は、2017年5月22日、アリアナ・グランデのコンサートで起きたマンチェスターテロ事件のアンセムとしても知られています。

犠牲者の追悼集会で一人の女性が歌い始めたところ、集まった人々が次々に歌いだし、大合唱になったのが始まりです。

www.youtube.com

 

Her soul slides away, but don't look back in anger
I heard you say

「彼女の魂は離れてく、「でも過ぎたことに怒らないで」と君が言ったのが聞こえたんだ」という歌詞が、テロと憎しみの連鎖に気持ちの行き場を失っていた人々に啓示となったのでしょうか。

 

 

www.youtube.com

 

4時に聞くオアシスは心にしみます。

 

 

いろいろ終了

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NTTドコモが本日10月29日、インターネット接続サービス「iモード」の提供を2026年3月末で終えると発表しました。第3世代(3G)の携帯電話サービス「FOMA」も同時に終了するそうです。

 

www.nttdocomo.co.jp

 

あー、ついにその日がきましたね。

あと6年半サービスを継続してもらえるのは嬉しいけど、端末自体がそこまで持ちそうにありません。 tanaka-sr.hatenablog.jp

 

ガラケーの回線は、1993年(平成5年)に発売されたデジタル・ムーバPから使っているので、かれこれ26年以上の使用歴になります。

スマホへの切り替えが進み、利用者激減となっていますし、既に激戦となっている5Gに注力したいというのもわかるので、仕方ないですね。

 

5Gについては2020年春に商用サービス開始とアナウンスされてますし、そのあたりでガラケーも手放そうかと考え始めています。

でもそうすると、2回線持っている意味もなくなるので、1回線は解約だな。

 

 

そうこう想いをはせていると、年金手帳の廃止を検討というニュースが入ってきました。

this.kiji.is

これも、来る時が来た感があります。

 

社会保険の適用事務手続きも、原則マイナンバーで行うようになり、基礎年金番号自体あまり使わないようになってきました。

必須なのは、ねんきんネットのアクセスキーをもらうときと、年金裁定請求手続きの時ぐらいでしょうか。

2016年度は2億7000万円かかったという発行費用もバカにならないようですから、デジタル化の推進と相まって、当然の成り行きでしょう。

 

とはいっても基礎年金番号自体は継続するようで、もうちょっとお金のかからない方法で「番号の通知」に特化した通知書で代替する案が有力なようです。

 

発行済み年金手帳は当分有効ということですが、これを持っていると「昭和」「平成」世代としてロートル扱いされる日も近そうです( ;∀;)

 

GビズID

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ID・パスワード方式による電子申請が、令和2年4月から実施されることが発表されました。

 

電子申請は、現在電子認証方式で行われています。

電子認証方式は申請行為の「本人性」を担保するには良い方法ですが、一方で手続きが複雑(あらゆる申請、添付データに認証を付ける)になりがちで、政府の思惑と違って電子申請が活用されていないのが現実です。

 

そんななか、資本金1億円以上の法人等特定法人について電子申請を義務化することが発表されていて、電子認証方式で大丈夫かなと思っていたら案の定、ここでID・パスワード方式を打ち出されました。

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経産省が進めているデジタルプラットフォーム構想の一環として2018年から構築されてきましたから、当初の予定通りということでしょうか。

法⼈共通認証基盤の構築状況等について

 

GビズIDとは、1つのID・パスワードで様々な行政サービスにログインできるサービスです。経済産業省が事業者に向けて整備してきたもので、これまで手続きごとにバラバラのIDやパスワードを一つでできるようになるという意味では画期的にログインが楽になります。

もちろん無料です。

 

取得の基本的な流れは、このパンフレットに書いてありますが、
 ① GビズIDのホームページより申請書を作成
 ② 作成した「申請書」と「印鑑証明書(法人)」をGビスID運用センターに送付
 ③ 申請承認後にメール到着(審査2週間程度?)
 ④ メールのURLよりパスワード設定 ➡ 手続き完了
 ※ 申請には「法人番号」とSMS受信可能な「スマホ」などが必要

gbiz-id.go.jp

 

まあ、実際に便利かどうかは、4月に日本年金機構から公開されるという届出作成プログラムの出来次第でしょう。

電子申請の利用が進まないのは、電子政府の総合窓口e-Govの使い勝手がイマイチということも大きな要因となっているので。

 

これはこれで、社会保険・労働保険関連の事務手続きが、加速度的に電子申請化していくかといえば、2020年以降の動きを見てみないと何とも言えません。

ただ、これまでよりもアクセスや入力・送信といった手順が分かりやすくなれば、爆発的に電子申請が進む可能性も秘めています。

これからの経済を担っていく若い世代は「デジタル世代」に生まれていて、インターネットやPCを当たり前のように使いこなしていますので、「手続きだけ」の仕事、特に適用手続き(代行)というのは、対価をいただく「業」として成り立たなくなっていくことは容易く想像できます。

 

私たち社会保険労務士は、ID・パスワード方式を理解し、自らの運用だけでなく顧問先企業が行うことへの支援をするぐらいの心構えで取り組む必要があると考えます。

 

年末調整や確定申告も電子申請が進みます。

サムライがサムライとして生き抜いていくためにも、しっかりとした見識と対応をすることが必要です。

 

ぺんてる スマッシュ

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実は、文房具オタクです。

といっても、収集癖があるわけではなく、ひたすら理想の文房具を追求するだけですけども。

 

最強のシャープペン、ぺんてるのスマッシュをご紹介します。

www.pentel.co.jp

ぺんてるのお絵描きしている子供のロゴ、いいですよね。

昭和の生まれには懐かしいヽ(^o^)丿

お世話になったクレヨンといえばサクラクレパスぺんてるでしたが、ぺんてるのクレヨンは箱がこの図柄でした。

 

ぺんてるのシャープペンといえばオレンズ。

三菱鉛筆クルトガを発売して、高機能付加価値シャープペンシルが売れる時代になったところでぺんてるが満を持して発売したのがオレンズ。

ゼブラからはデルガード、プラチナ万年筆からはオレーヌなど、ネーミングセンスはとにかく沢山の高機能シャープペンシルが出ていますが、芯が折れないシャープペンシルというジャンルでは オレンズネロ 0.2mm が日本最高峰の1本と評価される方が多いです。

 

ですが、仕事に使うシャープペンシルと言ったら、スマッシュの一択です。

僕は0.5mm芯のBを使ってますが、0.3mm芯もすごい人気のようです。

 

1986年の発売ということだから、今年で33年目、四半世紀を超えるロングセラーです。
開発コンセプトは、製図用シャープペンの名品「グラフ1000」のいいとこ取りをした一般向けシャープペンを作るというもので、ガシガシとタフに使えるということも開発テーマだったようです。

その通りの逸品ができてます。

「口金」とグリップが一つのパーツで出来ているのが良いんですよね。

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書き続けていても、口金が緩んでくるということが物理的に起こりません。

 

僕も買ったのは2013年の9月。

かれこれ6年使っています。

もう少し使ったら、2本目を買うかも。

 

ところで、0.5mmシャープ芯を実際に計ってみると0.5mmピッタリではありません

JIS規格で0.55mm〜0.58mmの間にするようにという決まりがあって、マーカー各社で微妙に細さが違っています。ぺんてるはJIS規格のちょうどまん中にあたる0.565mmで作っているということです。


ぺんてる製シャープペンの「チャック」や「ステンパイプ」は、ぺんてるのシャープ芯にピタリとあうように設計されています。

当然のことながら他社の芯では一切テストは行うわけもなく、あくまでも自社のぺんてるシャープ芯を使って様々なテストを行っています。
つまり、ぺんてるに限らず、シャープペンシルは、自社の芯を使った時に最大パフォーマンスが得られるように作られているので、できるだけメーカーを合わせた方が良いみたいです。

 

というわけで、普段使う替芯は AinSTEIN(アインシュタイン0.5mm

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三菱鉛筆uni ナノダイヤも折れにくくて書きやすい、使いやすい替芯です。

 

実は、ぺんてるのサインペンも愛用しています。

www.youtube.com

 

 

ガラケー

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いま、ガラケースマホの2個持ちです。

スマートフォンって通話しにくくないですか?

 

というわけで大事にガラケーを使ってきましたが、最近劣化が酷くなってきたので買い換えようとdocomoショップへ行ってきました。

 

あ?

売ってない( ゚Д゚)

 

愕然です。

そういえば、先日docomoから突然に電話が来て「スマホに変えませんか?」って言われたんですよね。

もう在庫もないし、手続きもしてくれないとのこと。

どうしてもこの形がよければ「ガラホ」・・・折り畳み式ガラケーの形状をしたスマホならあるとのこと。→でも、これ、中身がスマホなので「X i (クロッシィ)」。FOMAの方が通話品質いいんですよね。

電話としての機能は、ガラケーが一番!なんですが、困りました。

 

これは、今持っているガラケーが朽ち果てるまで大事に、大事に使うしかない。

 

こんなこと言ってるの、僕だけでしょうか。

 

未払い賃金の消滅時効

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だいぶ肌寒くなってきました。

10月下旬にもかかわらず台風が来るような年ですが、確実に晩秋に向かって季節は移ってきているようです。

ところで、秋を表す英語には「Autumn」と「Fall」がありますが、どう違うかご存じでしょうか。


“autumn” は収穫期を意味するラテン語が語源で、英国などでよく使われます。
一方、 “fall” は “fall of the leaf(落ち葉)” から生まれた言葉で、米国などでよく使われます。
元々はどちらも使われていましたが、次第に英国は「Autumn」を、米国は「Fall」を好んで使うようになり、現在は、日常会話などカジュアルな場面に「Fall」、フォーマルな場やニュースなどでは「Autumn」が使われることが多いようです。

 

 

さて、厚生労働省は、労働者が事業主に未払い賃金を請求できる期間について、現行の2年を3年に延長する検討に入ったようです。

www.nikkei.com

2020年4月の改正民法施行で賃金に関する債権の消滅時効が原則5年となるためそれに対応することが目的で、ただし企業経営の負担が過大にならないよう、まずは3年への延長で制度改正の実現をめざすということです。

労政審議会で今年度中にまとめ、できるだけ早期に労働基準法改正を国会に上げる方向と報じられています。

 

この問題については、2017年12月から賃金等請求権の消滅時効の在り方に関する検討会を立ち上げて議論を続けてきたところです。

www.mhlw.go.jp

令和1年7月1日にまとめられた論点整理が公開されています。

https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/000524238.pdf

 

 

私法の一般法である民法が、一般債権に関する消滅時効を1年から5年に統一するのに、最低基準の労働条件を定めることで労働者を保護することを目的とした法律である労働基準法のほうが請求権時効を短く制限するというのは、労働基準法の立法趣旨からすると筋が通りません。

ただ、これを政策として考えると、労使の中間で「事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上に資する」ことを目的として業務を行っている私たち社会保険労務士としては、一定の理解をするところでもあります。

 

すなわち、現在の時効期間が2年で、これを一気に5年に延長した結果、全国で一斉に事業主を相手取った訴訟が起こり、経営体力的に十分ではない中小企業が次々に倒産していった場合、国としても看過しえない事態 ― 経済崩壊 ー を招きかねないことは容易に想像するできます。その意味では、健全な経済活動を維持しつつ労働者を保護するためには、未払賃金問題を芦苅場にするわけにはいかないので、何とか軟着陸させようという意図でしょう。

 

そもそも、本来は、事業主が賃金債権の消滅時効を援用するということはないはずのことです。

日々、きちんと労務管理をし、労働時間管理をして正しい計算による賃金を支払っていれば時効の問題は生じないのです。

ただし、故意でなく、法律知識が十分でないことが原因で賃金未払いとなってしまっている企業も相当程度あります。

 

これを機に、改めて「正しい労務管理」と「正しい賃金計算」を整備するように働きかけ、消滅時効など5年でも10年でも関係ないというところへもっていくお手伝いをきちんとしていかないとなりません。

その意味で、中小企業に近いところで業務を行っている社会保険労務士が担うべき役割は重大であると、しっかり認識して企業とともに歩んでいかなければならないと思うニュースでした。