田中労務経営事務所  業務日誌

埼玉で社会保険労務士をやっています。日々の業務にまつわるあれこれを綴っていきます。

話題のワクチン接種

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新型コロナウイルス第4波ですが、留まるところを知らず蔓延の一途です。

スペイン風邪のとき(1918年8月~1920年1月にパンデミックとなったA型インフルエンザウイルス)もそうでしたが、こういうことは感染者の増減を繰り返しながら進んでいき、制圧するまでには数年かかるのでしょう。

 

という中でやっと日本でもワクチン接種が始まりだしました。

 

いま使われているのは米ファイザー製のmRNAワクチン。

2番目に製造販売申請をしていたアストラゼネカ重篤な副反応を理由に審査中止となり、どうやら米モデルナ製のワクチンが2番目の承認となりそうです。

霞が関で1日1万人規模の大規模接種をするといわれていますが、そこではモデルナのものが使われるようです。

 

ファイザー製とモデルナ製では管理温度や2回目に接種するまでの期間(ファイザー製は3週間、モデルナ製は4週間)が違うので、使用ワクチンを会場ごとに分けるのは良いアイデアであると思います。

実際米国では1回目と2回目で摂取するワクチンを取り違えたり、正しい期間を開けずに接種した事故も起こっているので、日本では遅れている分前例の轍を踏むことなくやっていって欲しいです。

 

 

さて、最近ワクチン接種を受けた人からお話をお聞きしました。

何と言っても話題の中心は「副反応」です。

 

○いつ頃接種を受けられましたか?

S氏「4月26日の月曜日です」

 

○どんな手続きがありましたか?

S氏「集団接種ではありませんでした。指定された時間に診療所へ行き、A4用紙1枚の問診票に当日の体調や服薬の有無、過去のアレルギーなどについて回答をした後に医師により聴診や問診がありました。」

 

○接種の様子はいかがでしたか?

S氏「よく映像で出ていた6回打てる注射器

ただ打つときに利き腕を確認され反対の腕に打ちましたが、後になってその意味が良くわかりました。」

 

○接種当日の副反応はいかがでしたか?

S氏「接種を受けたのは午後3時過ぎでした。院内で30分間待機してアナフィラキシーが起きないかどうか様子を見た後、普通に帰って仕事をしました。前日帰宅したのが午前4時過ぎだったので眠かったのですが、いろいろとやることが多くてその日の帰宅も午前1時過ぎでした。

この日は接種2時間後くらいから注射を打った部分に鈍痛があったくらいであとは支障もなく、自分は副反応が全くでない人なんだと思っていました。」

 

○翌日起床したときはどうでしたか?

S氏「3時間ほどの睡眠で起床したのですが、その時から全身に軽い倦怠感と関節痛、筋肉痛のようなものがありました。風邪をひいて高熱が出たときのあの感じですね。念のため体温を計ってみましたが、36.5度で平熱でした。」

 

○翌日はどのように過ごされましたか?

S氏「翌日は一日仕事でした。朝から車で出かけて戻ったのは夜8時ごろです」

 

○2日目の体調はいかがでしたか?

S氏「起きたときからダルイ感じでしたが、倦怠感は時間の経過とともに強くなっていきました。注射した左肩の痛みも強くなり、夜には水平以上に腕を上げるとかなり強い痛みがありました。

午後には悪寒がしてきて、良い天気の一日でしたが窓を閉めてエアコンもかけずに走っていました。」

 

○かなりひどい様子ですね。

S氏「接種後にもらったリーフレットにもありましたし、医師からも副反応については説明がありました。でも、軽く考えていました。

 

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実際良く帰ってきたなと思います。自分の場合は頭痛が無かったのは大きいですが、どんどんひどくなる全身の関節痛というか筋肉痛というかあの感じには参りました。悪寒もどんどんひどくなるし。

水をたくさん飲むといいと言われて、藁にもすがるつもりで慌てて水を買ってゴクゴク飲んだりもしました。」

 

○3日目はいかがでしたか?

S氏「2日目の夜は午前1時に帰宅して恐る恐る寝たのですが、朝起きると不思議なことにだいぶ症状が軽くなっていました。悪寒は無くなりましたね。少し頭が重い感じはありました。」

 

○それは良かったですね。数日は副反応が残ると言われていますが。

S氏「そうですね。おかげで3日目も仕事ができました。

ですが、やっぱり本調子ではなくて、小走りすれば簡単に息が上がるし、倦怠感も残っていました。」

 

○4日目になりました。今日の体調はいかがですか?

S氏「今日はほぼ復調しています。眠いのはワクチンのせいではなく、単なる寝不足のせいですね。昨日は午前2時30分に帰宅したのですけど普通に起きられました。」

 

ファイザー製のワクチンは3週間後に2回目の接種が必要とのことですが。

S氏「そうですね。既に日時が予約されています。巷のうわさでは2回目の方が副反応がキツイと聞いてますので少し不安です。もしかしたら翌日は動けなくなるかもしれませんね。いまからそのあたりの仕事についてリスケをしておこうかと思っています。」

 

○貴重な体験談をありがとうございました。

S氏「こちらこそ。何かのお役に立てれば何よりです。ワクチンで重症化することが防げるのであれば医療への負担を軽減できます。副反応は確実のあると思っていただいた方がいいですが、情けは人の為ならず、機会が来たらしっかりと受けていただきたいと思います。」

 

 

副反応、なかなかに手強そうです。

 

説明をしてくださった医師は「ワクチンを打つと体の中で免疫を作ろうとしていろいろな反応が起きるので歓迎したくない症状が出てしまうのは仕方がない、良く聞いている証拠だから心配ない」とおっしゃっていたそうです。

また、「そうした副反応その他もしかしたら健康被害が出る可能性もあるが、新型コロナウイルスに無防備で感染することのリスクと比べればずっと低いリスクだ」ということも言われたそうです。

 

調べてみると、副反応の発生率は相当程度高いもののようです。

 

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S氏の場合は「接種場所の痛み」「疲労感」「筋肉痛」「悪寒」「関節痛」まで生じているので、4人に一人はこのような症状が生じると考えたほうが良さそうです。

 

今のところ医療従事者と高齢者の一部に接種が行われています。

高齢者の方はこんな副反応が出て大丈夫なのかなと心配です。

 

また、1回目より2回目の接種のときの方が副反応が強いということも事実のようで、米国のサンプルではありますが、下記のような調査結果も発表されています。

 

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「悪寒」「筋肉の痛み」「解熱剤の使用」の伸びが大きいのが不気味です。

 

もっともワクチンを打っても新型コロナウイルスに感染しないということはなく、「感染したときに重症化しないで済む」ものなのだそうで、感染防止の習慣は継続しなければなりません。

とはいえS氏も言うように、重症化患者が減ることは医療機関への負担を相当程度減らすことになるので、積極的に受けるようにしましょう。

 

いまのところ新型コロナウイルスについてはどの程度までワクチン接種が完了すると集団免疫効果が生ずるのかはわかっていません。変異株への有効性も検証されていないので仕方ないことです。

 

www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp

 

ですが、とにかく全国民が接種を終えて次のステージに備えればよいので、国も国民も頑張りましょう。