1日4杯コーヒーを飲むと、肝がんによる死亡リスクを70%も低減するそうです
8月14日付け「Alimentary Pharmacology and Therapeutics」紙にオースティン病院(オーストラリア)のPaul Gow氏らによる研究として、コーヒーと肝臓病の関係が発表されています。
近時の研究により、コーヒーには脳卒中・心臓病による死亡リスクを低減させるだけでなく、肥満の解消、糖尿病の予防、胆石のリスク低下など多くの健康効果が得られると知られています。
今回の研究で、さらに肝がん抑止のために有効であることがわかりました。
コーヒーには様々な成分が含まれており、その中で一番知られているカフェインについてはこのブログでも触れました。
これまでも肝がんに対する有用性については、日本で行われた研究でも裏付けるデータが取られています(こちらの被験者は日本人)。
こうした研究が積み重ねられる中、今回の研究では、コーヒーの摂取と肝がんにかかわる16万人のコホートデータ(白人25%、アフリカ系アメリカ人16%、アジア人30%、先住民7%、ヒスパニック系22%)を分析したそうです。
結果、1日に2~3杯のコーヒーを飲むと、病気発症のリスクを38%、病気で死亡するリスクを46%低減することが判明しました。
さらに、1日4杯以上摂取すると、発症リスクを41%、死亡リスクを71%抑えることが分かりました。
コーヒー、グレートですねヽ(^o^)丿
要因として挙げられているのは次の3つです。
①クロロゲン酸をはじめとする抗酸化物質
②抗肥満作用と糖尿病中和作用
③炎症緩和作用
Credit:しもやま内科
①抗酸化物質
がんの発生原因を「からだの錆」として説明されていることからもわかるように、コーヒーに含有されるたくさんの抗酸化物質は、細胞を酸化させて変異することを防ぐことでがん化の抑制が働くようです。
②抗肥満作用
また、コーヒーはインスリンに対する細胞の感受性を高めることが知られており、この結果として脂肪肝が解消され、本来肝臓の持つ再生機能を回復することで肝硬変になりにくくなります。
③炎症緩和作用
コーヒーの持つ炎症を緩和する効果は、肝臓の炎症を抑制することで肝硬変を防止します。
以上からすると、コーヒーを4杯以上飲むことは健康維持のためにかなり効き目がありそうです。
欧州では平均的に4杯以上のコーヒーを摂取しているようなので低減効果は検証できませんが、そこまで多くない日本ではそれなりに結果を産みそうです。
Credit:Alimentary Pharmacology and Therapeutics
一方、カフェインの過剰摂取は心臓病リスクをあげてしまうので、やっぱり適切の飲むことが大事ですね。
ちなみに、ファイト一発などの栄養ドリンクやモ○スター、レッド○ルなどに含まれているタウリンも心拍異常や血圧上昇を引き起こすことが確認されており、過剰摂取は重篤な健康被害を生じる恐れがあります。
なにごとも、ほどほどに。