田中労務経営事務所  業務日誌

埼玉で社会保険労務士をやっています。日々の業務にまつわるあれこれを綴っていきます。

フラワームーン

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今夜は満月。

全国できれいな月が見られるようです。

 

5月の満月はフラワームーンと呼ぶそうです。

例年なら4月の桜も終わり、ほのぼのした気持ちで眺められる月も、今年は少し違って見えるかもしれません。

 

 

大阪では非常事態宣言の解除基準として大阪モデルを公表したり、安倍首相も5月末の満期を迎えることなく解除することもありうるとの見解を示していますが。

 

実際、非常事態宣言が解除になった後がとても大変で、重要です。

 

現在、様々な批判を受けて拡張に拡張を重ねている雇用調整助成金も、緊急対応期間は6月末までなので、その後は元に戻る可能性があります。

そうなると、

 ・助成率が下がる(10/10 → 2/3 ※中小企業)

 ・生産指標要件 1か月5%以上低下 → 3か月平均10%以上低下

 ・残業相殺停止 → 残業相殺

 ・計画届 → 事前提出厳守

 ・雇用保険被保険者以外も対象 → 雇用保険被保険者のみが対象

 ・そもそも提出書類が倍以上になる

など、受給条件がかなり厳しくなります(もとに戻るだけなのですが)。

 

お店を再開しても、すぐには客が戻らないかもしれません。

また、製造業や建設業など新たな業界に深刻な不況が遅れて回る可能性もあります。

 

既に北海道の第2波をもって気を緩めることの危険性を説く人も多いし、そもそも新型コロナウイルスがなくなるわけではないのですから、感染リスクはより高まる可能性もあります。

 

 

その意味では、「新しい生活様式」というものを常態化しなくてはならないのでしょう。

www.mhlw.go.jp

 

 

感染拡大を防ぐにはお金がかかります。

私たちの生活を守り、継続していくためにも経済活動を再開することは必定です。

その意味で、感染者を最小限度に留めつつ、経済活動と両立していく仕組みが求められます。

出口戦略をと唱える人もいます。

上手く脱出してしまえば前と同じ生活ができると錯覚をしてしまいそうですが、今回に関しては「出口」ではなく「共生」というか、「継続した努力」というか、終わってしまえばすべて解決ということにはならないことを肝に銘じる必要があります。

 

その意味で、労務管理を司る社会保険労務士が、真に必要とされ、その知見を振るうべき時代が来ていると思います。

 

 

特別定額給付金 その後

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本日5月5日、我が狭山市は、GW返上で給付金申請書類の郵送準備を始めたことがニュースになっていました。

mainichi.jp

 

昨日5月4日から準備を始めたとのことですね。

8日には郵便局へ持ちこむそうです。

民間業者へ委託すると各世帯に届くのが5月下旬になるということで、小谷野市長のご判断だったのでしょう。

職員の皆様、頑張ってください。

 

 

ところで、先日アクセス障害で一時撤退してきたオンライン申請。

 

tanaka-sr.hatenablog.jp

 

昨日なんとなくやってみたら、あっさりアクセスできまして、申請ができてしまいました。

マイナンバーカードがあれば、割と簡単に手続きできます。

振込先預金通帳の画像データを用意しておけば、ものの15分ほどで完了します。

これから申請される方は、聞いていただければコツなどお教えしますよ。

 

ついでに母のも申請しようをしたところ、母のマイナンバーカードは電子証明書が設定されているのかいないのか、電子署名用のパスワードが分からなくて頓挫しました。

こちらは仕方ないので書面申請ですね。

今回、マイナンバーカードの有用性が国民に示される機会となりましたが、やっぱり高齢者やITに疎い方には敷居が高いようです。

スマホでの申請もありますが、あれでもできない人にはできないだろうなと残念に思うところです。

 

 

特別定額給付金、生活救済の側面とともに経済政策の意味も含まれています。

日本国民人口は、2020年4月概算値で1億2596万人。

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統計局ホームページ/人口推計

 

一人10万円なので、単純計算で12兆6000億円、事務費を含めて12兆8803億円財政出動です。必要な人たちの手元に早く届くように祈ります。

 

バテバテの46km

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今日もいい天気でした。

最高気温が28度くらいまでいきましたので、いてもたってもいられず、久しぶりに自転車ライドです。

 

新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言下ですが、ソロでの自転車ライドは、適切な運動として認められています。

 

午前中は某金融機関のご紹介でお客様との相談・打ち合わせ。

11時過ぎに帰ってきてから自転車に乗って出かけました。

 

行先はいつもの川越狭山自転車道

これ、県道なのですよ。

www.pref.saitama.lg.jp

 

入間川の堤防に設置された自転車道をひた走ります。

まあ、訓練ですね。

 

ですが、途中、親水公園内を通ったり、川の様子や草木の様子を見ながら走るのは、季節を感じられて楽しいです。

 

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4月初めなら見事な桜のトンネルになるところも、若葉が清々しく、木漏れ日が美しい。

このあたりは、以前なら毎週のように通っていた柏原運動公園サッカー場の近くで、GWはサッカー三昧だったのを思い出します。

 

 

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ここまでは左岸を下ってきましたが、初雁橋を渡って右岸に向かいます。

ここからはノンストップでひた走ります。

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とりあえず川越狭山自転車道路はここでゴール。

この先、荒川沿いをもっと下れば(右)、海に出ます。

 

逆にさいたま武蔵丘陵森林公園自転車道線を上れば(左)、森林公園まで行けます。

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今日は久しぶりのライドなので、来た道を引き返します。

 

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いま、老朽化による架け替えで話題になっているJR川越線の鉄橋。

ここが単線だから、いつもでたっても複線化できないということで、近隣住民からとりあえず複線化に対応するものを架けてくれと運動が起こっています。

 

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途中、安比奈親水公園で花を愛でつつ、休憩。

今日は家族連れがたくさんいました。

途中の河川敷ではバーベキューをやっている30人くらいの外国の方の集団もいたなあ。

外でも飲食は自粛しましょう。

 

 

いやあ、今日は46kmしか走ってないのに疲れました。

普段の運動不足がたたっていますね。

このルートだと戻りが川上に向かって登り続けるので、負荷は大きいのですけども。

 

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平均時速14.4kmとか、酷い( ;∀;)

 

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頑張って仕事して、空いた時間を作り、もっといっぱい乗ろうと思いました。

特別定額給付金

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内閣府は、本日5月1日、国民に一律10万円を支給する「特別定額給付金」のオンライン申請受付を始めました。

 

kyufukin.soumu.go.jp

 

住民登録をしている各自治体から郵送される申請用紙のほか、マイナンバーに関する情報や電子申請を行うことができるポータルサイト マイナポータル から申請できます。

 

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以前から確定申告を電子申請で行っている関係上、マイナンバーカードも持っているし、マイナポータルの設定も完了しています。

 

話のタネにアクセスしてみました。

 

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案の定 (;´∀`)

 

こうなるとは思っていました。

 

実際にオンライン申請するには

 ① 受給権者である世帯主のマイナンバーカード

 ② 振込先金融機関口座確認書類(アップロードのために画像ファイルにしておく)

が必要なようです。

受付を開始している自治体であれば、申請できます。

今のところ、全国で受付を開始しているのは679の自治体で、順次開始されていくのでしょう。

 

オンライン申請はスマートフォンでもできるようで、その場合は「マイナポータルAP」というアプリをインストールしておくことが必要です。

 

さて、いつになったら回線のトラフィックが正常になるのやら。

頑張れ!総務省

 

 

IEYASU

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働き方改革に合わせて、当事務所でもWEB勤怠管理を始めました。

 

これまで、社会保険労務士事務所にもかかわらず、出勤簿による時間管理でした。

自己申告制です。

すみません。

 

5人まで完全無料ということでアカウントを取りながら1年近く放置していたのですが、この4月になって運用を始めました。

 

そしたら新型コロナウイルスが感染爆発と。

 

在宅勤務とかやるにあたって、大活躍です。

ログインできれば出退勤記録をできるので、在宅でも大丈夫

 

もう少し細かい設定をできると、給与計算のときに楽になるのですが、イマイチかゆいところに手が届かないのが惜しいところです。

 

試しに自分も記録を取ってますが、2020年4月分(3月26日~4月25日)の記録がこんな感じに集計されます。

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細かいので、興味のある方は画像をクリックしてください。

拡大します。

 

いつもより少し追い込まれて仕事してましたが、だいたい平常運転です。

 

謎の「法定内時間外労働時間」

やりたいことは分かりますが、どこをどう集計しているのかわからず。

設定の仕方も不明。

もう一度チュートリアルを見直します。

 

 

雇用調整助成金 オンライン申請に

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雇用調整助成金が変容していきます。

厚生労働省のホームページに掲載されているガイドブックも改定に改定を重ね、4月24日現在(簡易版)まで来ました。

 

雇用調整助成金ガイドブック(簡易版)令和2年4月24日現在

https://www.mhlw.go.jp/content/000625731.pdf

 

また、「Q&A」も4月27日版まで来ました。

 

雇用調整助成金FAQ(4月27日現在版)

https://www.mhlw.go.jp/content/000625730.pdf

 

ハローワークがパンク状態になっている以上、ガイドブックやQ&Aを充実させてもらえないと、請求手続きがかなり大変になります。

 

 

そんな中、物議を醸したのが、助成率を10分の10にするという発表。

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既に言われているように、対象労働者1人1日当たりの上限8,330円については据え置きとなったので、事業主さんたちが恐らく想像しているような10分の10には、全然なりません。

 

いずれにしても、5月発表予定の内容を、もっと精査したいところです。

 

それともう一つ。

 

オンライン申請を可能とする発表がありました。

www.nikkei.com

 

支給までの時間を短縮するという意味では画期的、というか、やっとか、という印象です。

ただ、より一層早く、困窮している事業主のもとへ行き渡るようにしなければなりません。

 

すごいぞ!大阪府社会保険労務士会

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毎日毎日毎日、雇用調整助成金のお問い合わせが続いています。

 

そんな折、大阪府社会保険労務士会がスマッシュヒットを打ってくれました。

 

20200413大阪労働局からの雇用調整助成金に関する説明

www.youtube.com

大阪会は、YouTubeチャンネル持っているんですね。

 

今回の雇用調整助成金について、4月1日からの緊急拡充を踏まえ、大阪労働局雇用保険課の方から説明を聞いているのですが、ツッコミが素晴らしく、社労士として疑問が生じる部分を明確にしてくれています。

大阪会の武居さん、グッジョブです。

こういう時の大阪弁って、とてもいいですね。

 

① 6月30日までは計画届を事後提出できるが、後出しできるのは初回1回のみ

 

② よって、初回の申請のときには6月分までの計画届を出しておく。2回目以降については原則通り休業開始前までに計画届を提出していないと対象外。

 

③ 雇用保険被保険者でないアルバイト等を対象とするのは4月1日から6月30日の間のみ

 

④ 申請は雇用保険の適用事業所単位。

  非該当申請を提出して承認を得ている事業所は一括して申請できる。

 

⑤ 法律に基づいて事業を行っている事業所であれば、全て対象とする。

 

まあ、この後も10割支給などドンドン変容していく雇用調整助成金なので、あっという間に情報は古くなっていきます。

 

今日、大野埼玉県知事は、5月末まで小中学校を休校させるように県教育委員会へ指示をしました。

明日公式には発表されるそうですが、小学校や保育園の休校・休園は経済活動に直接的な打撃を与える要素です。

事態はそれだけ深刻であるということですね。

 

残念ながら、4月7日の発出されて20日が経過したものの、目に見える成果は出ていないようです。

 

我が埼玉県社会保険労務士会所沢支部も、5月12日(火)から所沢市と協働して雇用調整助成金に関する緊急個別相談会を開始します。

それぞれ自分ができることを精いっぱいやって、この災厄に打ち勝ちましょう。

 

雇用調整助成金 拡大

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埼玉県は、24日、新型コロナウイルスの感染拡大に対応した補正予算を発表しました。

 

一般会計総額は約511億円

臨時会で審議する補正予算としては過去最大規模となりました。

 

内容としては、他の6都府県に比べて病床不足が著しいことから、陽性患者を受け入れた病院へ協力金として患者1人当たり25万円を支給するそうです。また、新型コロナウイルス業務に従事する看護師には、1日4,000円の危険手当支給も盛り込まれています。

 

また、やっとといっては申し訳ないですが、「発熱外来PCRセンター」を県内各所に設置する予算も確保したようで、少しは検査件数が増えそうです。

 

大野知事が8日の会見で行っていた、中小事業主・個人事業主し支給する最大30万円の支援金は、緊急事態宣言の影響で発令期間中7割以上の休業を強いられた事業者を対象とすることで決まりました。

新型コロナ対策の効果的な取り組みを行う県内業界団体には、500万円の支給する仕組みも作られました。

 

補正予算の財源としては、511億円のうち約189億円は国の地方創生臨時交付金を充てるようです。

予算規模的にも格が違う東京都のようにはいきませんが、精いっぱいの対応という意味で評価できると思います。

 

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一方雇用調整助成金ですが、昨日24日(金)は驚いたニュースが飛び込んできました。

 

一定規模の中小企業については、賃金度同額の休業手当を支払った場合にその全額を支給するという内容です。

www.nikkei.com

本当に苦しい事業者は、少しでも支出を削減して耐え忍ばなければならないのですから、休業手当は6割支給を選択します。

雇用調整助成金は「9/10」支給というのが独り歩きしていましたが、どうしたって持出しはあるということは避けられないので、6割にするしかなかったのです。

 

ところがこれが、全額支給となると、10割支給の休業手当が増えるかもしれません。

問題点は、

①支給上限8,330円の縛りを突破するのか、突破するにしても上限なしまで踏み切るのか

②全額支給といっても請求後の支給が早くなければかえって事業主の負担が重くなるので、その点を解決できるのか

の2点ですね。

 

朝令暮改というにふさわしいスピードで、雇用調整助成金は修正・拡大されています。

「知らない」とはいえないですから、これからもしっかり情報を素早く正確にとらえていかないとならないですね。

 

 

また、スピード感ある行政手続きや、対面での感染防止を目的としてデジタル・ガバメント構想の前倒し、対面・押印の原則見直しを行うよう、27日に安倍首相からの指示がなされるようです。

www.nikkei.com

これはこれで良いことですが、社労士としては、より一層電子申請手続きへの移行を進めないとかなりの部分の仕事ができなくなってしまいます。

 

僕からすると、1号・2号業務はAIで申請・管理できるようになれば、もっとコンパクトな事務所にできて、知的生産性も上がると考えてますが、どうなることでしょうか。

 

今回の新型コロナウイルスは、結果的に社会の大きな変革を促進するきっかけとなりそうです。

後に「2020年」がターニングポイントだったと振り返られる日が来るような気がしてなりません。

 

 

 

 

 

保育所等が臨時休園等した場合の対応について

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新型コロナウイルス感染症の感染拡大は未だ止まらず、東京都では4月21日の新規感染者数123人増となっており、なかなか鈍化の兆しが見えません。

埼玉県でも累計感染者数が676人にのぼり、特にさいたま市所沢市では100人を超える数になっています。

www.pref.saitama.lg.jp

www3.nhk.or.jp

 

所沢市では4月15日から市内保育園等の全園休園を決め、拡大防止に努力されています。よく思い切ったなと、その決断にエールを送ります。

(もちろん、医療関係者その他ライフラインに従事する保護者は、申請書を出すことにより保育園で預かってくれることになっています。)

 

他の市区町村でも登園自粛の要請は出されており、各園の等園児数はおおよそ3分の1程度というところが多いようです。

 

保育園でも従事者を守るため、また感染拡大を防ぐため、ローテーションで職員さん達を順番に出勤をしない措置を講じています。

方法は、特別休暇にするところ、年次有給休暇で休ませるところ、在宅勤務にしているところ、課題を与えて保育スキル等の向上に役立てようとするところ、いろいろあるようです。

 

で、「保育園も雇用調整助成金を受給できますか?」と聞かれることがあります。

子供を保育園に預けて働いている職員さんも多いので、小学校休業等対応助成金に関するお問い合わせも多いです。

 

登園自粛要請が始まったころは、保育園を運営するための公定価格、補助金等が等園児数に合わせて減額されてしまわないかを行政に確認してもらってました。

認可保育園や認可認定こども園は、自治体からの交付金のみで運営しているため、その交付額が減額されると途端に経営が厳しくなるからです。

 

幸いにして保育所が担う責任の重要性をわかってくれていたのか、登園児数にかかわらず満額の支給をしてくれることになり、ホッとしたのがついこの間のことです。

 

厚生労働省保育所関連のページがあり、情報を取れるようになったのは凄く助かります。

www.mhlw.go.jp

また、委託費収入に関しては、内閣府から新型コロナウイルス感染症により保育所等が臨時休園した場合の「利用者負担額」及び「子育てのための施設等利用給付」等の取扱いについて(事務連絡)」にかかるFAQが発信されており、この通知で確認ができます(最新版は4月14日)。

 

委託費が全額支給されるのですから、少なくとも認可保育所等では雇用調整助成金の支給要件である「前年同月比5%以上の経営指標ダウン」を満たせず、職員を休ませたからといって受給は難しいでしょう。

また、職員人件費は保証されているのですから、売上高の激減等により雇用維持の危機に陥っているわけでもなく、その意味で「平均賃金60%の休業手当」に切り替えるというのは理屈に合いません。

 

というわけで、一部の無認可保育所等を除き、雇用調整助成金を受給する園はないと思います。

問題は、小学校休業等対応助成金ですね。

これは、小学校等が新型コロナウイルス感染症の影響により休校となり、子の面倒を見るため休まざるを得なくなった社員さんを年次有給休暇を使用せずに、通常の賃金を支払って休ませた場合に、かかった費用の10分の10(上限8,330円)支給される助成金です。

 

始めは受給に向かって準備していたのですが、最近「アレ、待てよ」と思い始めました。

上記に書いた通り、認可保育所に支給される委託費は税金を原資とする「公金」です。

制度的に成り立つからといって、公金を使って職員に給与を支払い、その支払ったものに対して助成金という公金を請求してしまっていいのか、疑問に感じました。

公費の二重取りということになるような気がします。

 

少なくとも、正職員については請求すべきではないと思いますが、請求するところはあるんだろうなと思います。

なお、内閣府は、上で紹介した新型コロナウイルス感染症により保育所等が臨時休園した場合の「利用者負担額」及び「子育てのための施設等利用給付」等の取扱いについて(事務連絡)」にかかるFAQの更新版で正式見解を公表する予定という情報がありますので、これを待ちたいと思ってます。

 

また、休業させることで給与支給額の減額を行っている園があったとしたら、それはかなり問題だと思います。委託費の弾力運用が認められているとはいっても、ここはしっかりと職員さんを守り、適正な運営をお願いしたいですね。

 

出来ることを頑張る

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新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大されて初の週末でした。

埼玉県は、最初に指定を受けた7都府県の一つで、今回は重点的な取り組みが必要な「特定警戒都道府県」に指定されています。

 

僕の事務所を含め、社会保険労務士の仕事は一変しました。

4月7日に最初の宣言が発出され、電話の本数が跳ね上がりました。

特に9日は、事務所始業の朝9時前からかかり始め、応対しているうちにどんどんかかってきて全て折り返しの状態。

一つ終わったら折り返し待ちの電話にかけ直しを繰り返していたら、昼ご飯も食べられずに16時半になってました。

それだけ事態は急激に深刻化していったということを、身をもって感じました。

 

発出後2週間を迎える今週。

感染拡大が鈍化しないとなると、5月6日では終わらず延長される可能性が出てきます。

この感染症は、感染後短期間で重篤化するため、感染してしまった方は本当に大変です。決定打となる治療薬がないので、体力でねじ伏せるしかないのが実情ですが、気持ちを切らずに耐え抜いていただきたいと願っています。

 

また、経済、国民生活に与える打撃が本当に重大で、ここに社会保険労務士がこれまで培ってきた知見を役立てるべき場があります。

 

4月30日は、埼玉会で総合労働相談所の相談員当番で浦和に詰めます。

相談者の方のお役に立てるよう、準備をして臨みます。

 

 

このリンクは、NTTdocomoが公表している人口変動分析、人がどの程度「動かなくなっているか」のデータです。

www.nttdocomo.co.jp

減っているといえば、減っている。

でも、封じ込めるためには全然足りないように思えます。

もっとも、社労士は逆に動かざるを得ない状況になっています。

主な顧客としているのは中小零細企業ですから、スカイプでのコミュニケーションなんて望むべくもなく、電子メールすら怪しいとなれば、行くしかありません。

しかも、企業存亡の危機になっていて、多くの従業員が路頭に迷う瀬戸際です。

 

世の中の役にたつというのは、ありがたいことです。

自分の価値観は「人から望まれること、人のためになること」ですから、なんとしてでもこの苦境を共に乗り越えていきたいと、その思いだけでやっています。

 

我が事務所も、できうる限り自宅勤務や短時間勤務をしようと日々トライ&エラーです。

久しぶりにブログも更新し、気持ちを切り替えてこの未曽有の事態に正面切って立ち向かっていこうと思います。